【Twinmotion】SketchUp Freeからオブジェクト階層を引き継ぐ

2025年3月7日

こまった

無料版スケッチアップからTwinmotionにインポートしたら、シーングラフに「Group11…」みたいな連番のオブジェクトがずらりと並んでわかりにくい…

と思うことはありませんか?
シーングラフはすっきりと整頓しておきたいですよね。

住宅や間取りのシミュレーションなどでは家具や住宅設備など、大量のオブジェクトを扱うことが多いと思います。このような場合、シーングラフで名前がわかるようにしておくことで、オブジェクトへのアクセスが簡単になります。

SketchUp Freeを使う場合、コンポーネントやグループに名前を付けておけば、それができます。

Twinmotionのインポート機能にはオブジェクト階層を維持するというオプションがあり、この設定を使えばインポート元のオブジェクト名と階層構造を引き継ぎ、シーングラフで表示することができます。

この記事では、SketchUp Freeで作成したコンポーネントやグループなどのオブジェクトが、シーングラフで実際にどう引き継がれるのかを、詳しく見てみようと思います。

Twinmotionにインポートしたオブジェクトをわかりやすく管理したい。という場合は是非参考にしてみてください!

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オブジェクト階層を引き継ぐ設定

Twinmotionへオブジェクトの階層構造をそのまま引き継ぐ設定は次の通りです。

インポート > オプション > 再構成 > オブジェクト階層を維持する

インポートメニューのオプション設定
最新版のTwinmotionではデフォルトでこの設定なっています。

オブジェクト階層を維持する の設定で、無料版スケッチアップで作ったオブジェクト(コンポーネントやグループ)の名前や階層構成は、そのままシーングラフで表示されます。

💡再構成オプションの概要
オブジェクト階層を維持する: モデル内のオブジェクト階層がTwinmotionへそのまま引き継がれ、オブジェクトそれぞれを動かすことができます。ただし、メモリを大きく使うのでオブジェクトが多くなると画面処理が重くなる可能性があります。

マテリアルごとに再構成する: 元のオブジェクト階層に関係なく、マテリアルが一つのオブジェクトとしてまとめられます。オブジェクトはマテリアルごとで分割されてしまいますが、メモリが節約されるので動作パフォーマンスへの影響が少ないという利点があります。

一つのオブジェクトに再構成する: インポートするモデルが全て一つのオブジェクトとして再構成されます。動作パフォーマンスが良くなる反面、オブジェクトの階層構造は失われます。

SketchUpからインポートするとこうなる

では無料版スケッチアップのオブジェクトが、Twinmotionのオブジェクトとして実際どのように扱われるか見てみましょう。

SketchUp Freeで次のような3Dモデルを準備しました。

:オブジェクト化してない図形※コンポーネントやグループでない図形
:インスタンス名「キューブ」でグループ化したオブジェクト
:定義名「ベンチ」でコンポーネント化したオブジェクト(座面や脚などのパーツもコンポーネント化した入れ子構造のオブジェクト)

これらを、オブジェクト階層を維持する設定でインポートすると、シーングラフではこのように表示されます。

SketchUp Freeにはオブジェクトを階層ツリーで表示する機能はありませんが、Twinmotionにインポートすると、シーングラフでオブジェクト階層を見ることができます。

それぞれ見てみましょう。

オブジェクト化していない図形(左の図形)

コンポーネントやグループでない図形は、全て一つのオブジェクトとして再構成され、オブジェクト名は「Default」となります。

グループ(真ん中の箱)

元のインスタンス名「キューブ」をそのまま引き継いでオブジェクト化されます。

コンポーネント(右のベンチ)

元の定義名「ベンチ」をそのまま引き継いでオブジェクト化されます。
(インスタンスを付けていれば、インスタンス名の方が優先してが引き継がれます)

このコンポーネントはメイン階層の下に、脚や座面などのコンポーネントを入れ子にしています。
シーングラフを見ると「ベンチ」というフォルダアイコンの下に、脚や天板などの各パーツが入った階層構造になっていることがわかります。

このとおり、SketchUp Freeで作ったオブジェクトでも、元の階層構造をそのまま受け継いでインポートできますので、Twinmotionで使うことを意識してオブジェクトを作っておけば、インポートしたあとにシーングラフで分かりやすくオブジェクト管理できます。

オブジェクトがバラバラになる…

上で説明したベンチのモデルは座面や脚など各パーツごとでコンポーネント化しています。

これをオブジェクト階層を維持する設定でインポートした場合、ビューポートで移動するときにうっかりパーツをばらしてしまう場合があります。

オブジェクトでインポートしたものを動かすときにバラバラにさせないためには、次のような方法がありますので参考にしてみてください。

  • スケッチアップ側で一つのオブジェクト階層にまとめておく。(入れ子オブジェクトを右クリック→分解)
  • スケッチアップ側でインポートしたいオブジェクトだけのSKPデータを作って、インポートオプションの一つのオブジェクトに再構成するを使ってまとめる。

オブジェクトには分かりやすい名前を付ける

SketchUpFreeでコンポーネントやグループなどに適切に命名してない場合、シーングラフは次のようになってしまいます。

シーングラフに名前の分からないオブジェクトがたくさん

これでは何のオブジェクトが並んでいるのかさっぱりわからず、シーングラフからオブジェクトへアクセスしたいときに不便です。

インポートした後に名前を変えることもできますがTwinmotionで使うことが前提であれば、モデルの制作段階で計画的に名前を付けておいた方がよいでしょう。

次の画像はTwinmotionでオブジェクト管理することを意識してオブジェクトの命名をした例です。

Twinmotionで使う事を意識してオブジェクトにわかりやすい名前を付けておく。

この例では、主にコンポーネントを使って階層化して、自分が分かりやすいようにオブジェクトに命名しています。

こうしておくと、シーングラフからオブジェクトへのアクセスが簡単になります。

💡SketchUp Freeのグループ化で、インスタンス名がつけられない場合
現バージョンのSketchUp Freeで確認していることですが、グループオブジェクトにはインスタンス名がつけられない場合がありますが、これはソリッドグループにするとインスタンス名を付けられるようになります。
コンポーネントの場合は、ソリッドでなくても名前が付けられます。
【関連記事】スケッチアップ無料版でソリッドツールを使う

まとめ

SketchUp Free → Twinmotionへオブジェクト階層を維持する設定でインポートするときのポイントを簡単にまとめると次の通りです。

  • コンポーネントやグループの名前や階層構造を引き継いだオブジェクトとしてインポートできる。
  • コンポーネントやグループにしていない物は、一つのオブジェクトとして扱われる。
  • シーングラフで管理することを意識して計画的にオブジェクトを作っておくと便利。

SketchUp Freeにはオブジェクトの階層ツリーを表示する機能がありませんが、Twinmotionではオブジェクト階層を維持する設定でインポートすればシーングラフでオブジェクト階層を表示することができます。

SketchUpとTwinmotionを使って住宅や間取りを計画していると、オブジェクトがどんどん増えていきます。シーングラフからオブジェクトへ便利にアクセスできるよう、わかりやすいオブジェクト名を付けて整頓しておきましょう!

Twinmotion

Posted by マッタ